とび・土工工事業とは?内容や建設業許可の要件を解説!

この記事ではとび・土工工事業について解説しています。

該当する工事・該当しない工事や、その他の工事との関係について見ていきましょう。また、とび・土工工事業で建設業許可を取得する場合の要件についても、詳しく解説します。

とび・土工工事業の許可が必要な建設工事の範囲

建設業者は、請け負う工事の種類に応じて適切な建設業許可を取得しなければなりません。とび・土工工事業の許可は、多くの工事で必要となる基本的な許可であり、事業拡大の最初のステップとなることが多々あります。自社の事業がとび・土工工事業に該当するかどうかを正確に判断することは、許可申請を円滑に進めるための重要なステップです。

とび・土工工事業に該当する工事と申請の必要性

とび・土工工事業は、足場の組立て、コンクリートの打設、くい打ちなど多岐にわたる工事の許可です。これらの工事は、建物や土木構造物の基礎を築くために不可欠です。

具体的には、以下の工事がとび・土工工事業に含まれます。

  • 足場の組立て、解体工事: 建物や構造物の建設、修繕、解体作業に必要な足場の設置と撤去を行う工事です。
  • くい打ち、くい抜き、場所打ちぐい工事: 地盤の支持力を確保するために杭を打ち込む、または既設の杭を抜き取る工事です。
  • 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等工事: 道路や建物の基礎を造るために土を掘ったり、盛り上げたり、締め固めたりする工事です。
  • コンクリート打設工事: 鉄筋コンクリート造の基礎、壁、柱などを形成するために、生コンクリートを流し込む工事です。
  • 地すべり防止工事: 地盤の安定を図り、斜面の崩壊を防ぐための工事です。
  • 法面保護工事: 道路や構造物周辺の斜面を保護するための工事です。
  • 外構工事: 門、塀、駐車場、庭など、建物本体以外の工事です。

これらの工事を請け負う場合、原則としてとび・土工工事業の許可が必要です。無許可でこれらの工事を請け負うと、建設業法違反となり罰則が科される可能性があります。

他の業種と混同されがちな工事の区分

建設業許可は29種類に分類されており、工事内容によっては、とび・土工工事業と他の業種が混同されやすい場合があります。適切な許可を判断するためには、業種の区分を正確に把握することが重要です。

とび・土工工事業と解体工事業の区別

建物の解体工事は、以前はとび・土工工事業の一部とされていました。しかし、2016年の法改正により、解体工事業は独立した業種として新設されました。現在、解体工事を専門に行う場合は、とび・土工工事業ではなく解体工事業の許可を取得しなければなりません。

とび・土工工事業と土木一式工事業の区別

土木一式工事は、河川、道路、橋梁などの大規模な工事を指します。一方、とび・土工工事業は、特定の作業に特化した専門工事です。例えば、道路の舗装工事は舗装工事業、道路の側溝の設置はとび・土工工事業に分類されることが多いです。ただし、土木一式工事の一環としてとび・土工工事業に含まれる作業を行う場合は、土木一式工事業の許可があればとび・土工工事業の許可は不要です。

とび・土工工事業の許可取得に必要な要件の確認

とび・土工工事業の許可取得には、いくつかの要件を満たす必要があります。これらの要件は、会社の事業運営能力や技術力を証明するためのものです。

経営業務管理責任者としての経験

建設業の許可申請には、会社の経営を適切に管理できる経営業務管理責任者(以下、経管)を置くことが必須です。経管は、会社の経営を統括する立場にあり、過去の経営経験が問われます。

経管になるには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • 建設業に関して、5年以上の経営業務管理責任者としての経験
  • 建設業に関して、5年以上の経営者としての経験
  • 建設業に関して、6年以上の経営補佐としての経験

これらの経験は、役員としての在籍期間だけでなく、実際に経営業務に携わっていたことを証明しなければなりません。証明には、登記事項証明書や確定申告書など、客観的な書類が必要です。

専任技術者が満たすべき資格と実務経験

建設業許可には、工事に関する専門的な知識と技術を持つ専任技術者の設置も必須です。専任技術者は、工事現場に常駐し、施工技術の指導や監督を行います。

専任技術者になるには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • とび・土工工事業に関する指定学科の卒業者で、高等学校卒業後5年、大学卒業後3年以上の実務経験
  • 10年以上の実務経験
  • とび・土工工事業に関する国家資格等の保有者

実務経験の証明には、工事の請負契約書や注文書、通帳の写しなど、工事実績を客観的に証明できる書類が必要です。

国家資格には、1級または2級土木施工管理技士、1級または2級建築施工管理技士など、とび・土工工事業に関連するものが指定されています。

財産的基礎としての資金力と証明方法

建設業許可を取得するには、事業を安定的に継続できる財産的な基礎があることを証明しなければなりません。これは、工事の着手から完成まで、資金繰りに問題が生じないことを担保するためです。

一般的には、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 自己資本の額が500万円以上
  • 500万円以上の資金調達能力があること

自己資本の額は、直前の決算書の純資産の部で確認できます。自己資本が500万円に満たない場合は、金融機関から500万円以上の預金残高証明書を発行してもらい、資金調達能力を証明することも可能です。

社会保険への加入状況と手続き

建設業許可の取得には、社会保険への加入が義務付けられています。健康保険、厚生年金保険、雇用保険の3つの社会保険に、会社と従業員が適切に加入していることが要件となります。

これらの社会保険は、従業員の生活を保障するための重要な制度です。もし未加入の場合は、許可申請前に加入手続きを完了させなければなりません。

とび・土工工事業許可の申請前に確認すべきこと

許可要件を満たしていることが確認できたら、申請準備に入ります。申請手続きは複雑で、多くの書類を正確に揃える必要があります。

申請書類の準備とスケジュール

許可申請には、会社や事業に関する多くの書類が必要です。とび・土工工事業許可の申請で一般的に必要となる主な書類は以下の通りです。

  • 建設業許可申請書
  • 経営業務の管理責任者証明書
  • 専任技術者証明書
  • 工事経歴書
  • 誓約書
  • 登記事項証明書
  • 納税証明書
  • 財務諸表

これらの書類は、行政庁の窓口以外で取得しなければならないものもあります。すべての書類を揃えるには、ある程度の時間がかかるため、計画的に準備を進めることが重要です。

申請手数料と許可までの標準的な期間

とび・土工工事業許可の申請には手数料が発生します。手数料は、新規申請か、更新か、知事許可か、大臣許可かによって異なります。知事許可の新規申請の場合は、9万円の手数料が一般的です。

申請から許可が下りるまでの期間は、行政庁や申請時期によって異なりますが、一般的には書類提出から2ヶ月から3ヶ月程度かかります。書類に不備があった場合は、期間がさらに延びる可能性があります。

申請時の注意点と専門家への相談

申請書類の不備は、許可が遅れる主な原因です。特に、実務経験や経営業務管理責任者の要件を満たしていることの証明には、客観的な書類が求められるため、事前に綿密な準備が必要です。

自身で申請手続きを進めるのが難しいと感じた場合は、行政書士などの専門家への相談をおすすめします。専門家は、申請書類の作成から行政庁とのやり取りまで、手続き全般をサポートしてくれます。これにより、不備による遅延を防ぎ、円滑な許可取得を目指すことができます。

許可取得後も続く管理業務

とび・土工工事業の許可を取得して事業を拡大しても、それで終わりではありません。許可は5年ごとに更新が必要であり、毎年、事業年度終了後には変更届を提出しなければなりません。許可取得後の管理業務も継続して行うことが、建設業を継続するうえで重要です。

まとめ

とび・土工工事業の許可取得は、会社の信頼性を高め、請け負うことのできる工事の幅を広げるための重要なステップです。しかし、許可取得には複雑な要件と多くの書類が必要であり、計画的な準備が不可欠です。

事業拡大を目指す多くの建設会社が、この許可取得を最初の目標としています。自社の事業がとび・土工工事業に該当するかどうかを正確に判断し、必要な要件を満たしているかを確認してください。適切な手続きを踏むことで、事業のさらなる成長へと繋がっていくでしょう。

建設会社様を全力で
サポートします!

「建設業許可の申請や管理をプロに相談したい!」
「経営事項審査、入札、公共工事を受注したい!」
「入札参加資格(年間100~1,000件)の申請・管理をしたい」
「全国トップクラスの年間6,800件申請以上の入札関連業務扱う専門事務所に相談したい」
「建設業の労務管理について相談したい!」
「建設業の会計をスムーズにしたい!」
といったお悩みのある方は、まずは一度ご相談ください。

建設業許可の手続き・入札関連のお悩みを
許認可申請実績累計20,000件超のファーストグループがすべて解決!
公共工事受注までの全ステップをサポート!
建設業に強い税理士も在籍、経理レビューから決算まで対応します。